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記紀・万葉コラム Vol.04大物主大神と三輪、神話が語り継がれる聖地へ

桜井市三輪の大神神社(TEL0744-42-6633)の拝殿は、重要文化財に指定されている。

大物主大神と三輪、神話が語り継がれる聖地へ

麗しき恋物語 三輪山説話

大神神社の「巳の神杉」。古来より蛇は三輪の神の化身として信仰されており、この根元に棲んでいるといわれる。

大物主大神を御祭神とし、創建の由緒が記紀に記される大神(おおみわ)神社。円錐形の秀麗な三輪山を御神体とし、原初の神祀りを今に受け継ぐ日本最古の神社といわれています。

第10代崇神天皇、別名・御真木入日子印恵命(みまきいりひこいにゑのみこと)の御世、疫病が蔓延しました。神意を得るため天皇は神牀(かむどこ)で眠りにつきます。すると夢に大物主大神が現れ「意富多多泥古(おほたたねこ)により我を祀らせよ」と告げました。天皇は大物主の子孫である意富多多泥古を探して神主とし、大物主を三輪山に祀ります。すると疫病は鎮まり、国は平安を取り戻したのです。

大神神社の「夫婦岩」。大物主大神と活玉依毘売の恋物語である三輪山説話を伝える古蹟とされ、縁結びや夫婦円満の磐座(いわくら)として信仰を集める。

大物主の妻、活玉依毘売(いくたまよりびめ)は輝くような美人だったといわれています。ある夜、彼女の元へ立派な美男が現れ2人は愛し合うようになりました。やがて姫は身ごもり、両親は「夫もいないのになぜ身ごもったのか」と尋ねます。姫は「素敵な男の方が毎晩、私の元へと通ってこられ、ともに過ごすうち自然に身ごもりました」と答えました。男の素性を知るため両親は姫に「赤土を床の前に撒き、麻糸を針に通して男の着物の裾に刺しなさい」といいました。朝になり見てみると、麻糸は戸の鉤穴を通って外へと出ており、姫の元に残ったのはたった三勾(みわ)、すなわち三巻きだけでした。糸をたどると美和山(三輪山)の神社で途切れていたため、その男が神の御子だとわかったのです。この三巻き残った麻糸から、この地を美和(のちに三輪)と呼ぶようになったといわれています。

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