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記紀・万葉コラム Vol.13“お話”と“踊り”の神様を祀る賣太神社と「阿礼祭」

阿礼祭(あれいさい)
阿礼祭(あれいさい)
「話の神」として信仰される稗田阿礼の遺徳を称えるお祭り。「稗田舞」、子どもたちによる「阿礼さま音頭」「阿礼さま祭子供の歌」が奉納される。

賣太神社(大和郡山市稗田町319)交通アクセス: JR郡山駅から徒歩約20分

古事記は、太安万侶(おおのやすまろ)が古事記の成り立ちを語る序文から始まります。天武天皇に舎人(とねり)として仕えていた稗田阿礼(ひえだのあれ)は、その記憶力の良さを見込まれ『帝紀』※『旧辞』※等を声に出して繰り返し読むことを命じられました。天武天皇の死後、元明天皇が太安万侶に、稗田阿礼の暗唱するところを筆録して書物にするよう命じたと記されています。

類いまれな記憶力をもっていた稗田阿礼。その先祖は猿女君(さるめのきみ)すなわち、芸能の神、天宇受賣命(あめのうずめのみこと)とされ、古事記では、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、弟の須佐之男命(すさのおのみこと)の乱暴に怒って天の岩屋に隠れてしまうというお話に登場します。

天照大御神が岩戸を閉めてしまうと、世の中は暗闇になってしまいました。困った神々は、一計を案じ、岩戸の前で天宇受賣命が乱舞し、宴会のような騒ぎを繰り広げることに。そして外の様子を不思議に思った天照大御神が岩戸を少し開けたのを機に、岩屋から出てきていただくことに成功します。

大和郡山市には、稗田阿礼、天宇受賣命などを祀る賣太神社があり、毎年8月16日に「話の神様」と「芸能の神様」にふさわしい歌や踊りが奉納される「阿礼祭」が行われます。賑やかなお祭りに合わせるもよし、静かな日常の境内を訪れるもよし。古事記の原点ともいうべき地で、その芸術に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

※『帝紀』...天皇の系譜 『旧辞』...神話、伝説、歌など

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